今日は「シックスセンス」について話そう
今回は「シックスセンス」を取り上げてみよう。
M・ナイト・シャマラン監督による名作中の名作だ。
シックスセンス
シックスセンスは「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないで下さい」というアナウンスからはじまることもあって、どうしても「謎=評価」となってしまいやすい。
シックスセンスは大成功だったが、あまりにインパクトがあったおかげでシャマラン監督は、その後も謎やどんでん返しばかりを期待されるようになってしまった。
今回はこの点について書いていこうと思う。
謎だけではない
こうした作品が出ると「どんでん返し」を過剰に期待したり、ラストの衝撃をやたらと求める人が増えてくるのは仕方のないことなのだろうか。
「さあ、驚かせてくれよ」「お手並み拝見」的な見方もなんだかなあと思ってしまう。
シックスセンスは「謎」が軸になる作品ではあるが、謎を支える要素がしっかりしているからこそ映画として成り立っていると思う。それは、謎を分かった上でもう一度みてみるとよく分かる。
いたるところに伏線が張られていて、一度目の鑑賞では気づかなかった点が分かってくる。非常によく出来た作品だ。
どんでん返し頼り
さて、オチやどんでん返しというと、一時、日本のミステリも本当にひどかった。「何回どんでん返しするんだよ!」的なものや、やたらと驚かせようとするものが目立ったように思う。ワタクシ的には、この頃から小説の「台本化」が顕著になりはじめたように感じている。
オチのための小説、どんでん返しのための小説も多かったように思う。こういうのは最初はいいが、長くはもたないような気がする。
台本みたいな小説は、読みやさはあるかもしれないが、買うのはもったいないよな。あと、一度読んだら十分というか、残らないよなあ。
作品として
さて、シックスセンスである。緊張感の出し方や構図にも注目してみると本当に面白い。空気感、雰囲気づくりも抜群にいい。シャマラン監督ならではだろう。
シックスセンスは、その後の映画作品に様々な影響を与えた作品だ。一度見たという人もぜひもう一度みてほしい。また違ったたのしみ方ができるはずだ。
同じ監督の新旧の作品を見比べてみるのもたのしい。ヴィジットは、シックスセンスを彷彿とさせる構図や雰囲気がある。オススメだ。