クラスを「独裁国家」にしたら何が起こったか 「THE WAVE ウェイヴ」
「THE WAVE ウェイヴ」を観た。
これは非常に興味深い作品だった。
授業のテーマは「独裁」、クラスに異変が起こっていく
「ウェイブ」は2008年公開のドイツ映画である。実話をもとにした作品だ。
ある学校でクラスを「独裁国家」に見立てた実習を行ったところ、何が起こったのか・・・という映画だ。
万人受けするタイプの映画ではないが、こういった作品に出会えるのが映画の面白いところだ。
次第にクラスや人々が変容していく様は非常に恐ろしい。だが、もっと恐ろしいのは、ここで描かれている「心理」は、決して特殊な例でないということだ。
作品ではクラスの変容がやや急に感じる部分もあるが、メディアや数字にコロッと乗っけられて染まってしまう人たちをみれば、リアルのほうがもっと歪なのかもしれない。
しっかりとつくられた作品
「ウェイヴ」は、映画としても非常によくできている。
こだわりが見られる画づくり・見事なカット割り・構成の巧みさ・・・などなど、見どころが大変に多い。
「取り上げている題材」で敬遠する人もいるかもしれないが、ぜひ多くの人に観てほしい作品だ。
ちなみに「実話をもとにした」という作品は、あくまで「もとにした」という点に注意が必要だ。
便利を得るかわりに何かを失う
このところ、PCでCDやDVDを使う機会が本当に減った。
昨日紹介したポータブルCD/DVDドライブは、もともとソフトのインストール用に買ったものだ。
Transcend ポータブルCD/DVDドライブ 2年保証 TS8XDVDRW-K
- 出版社/メーカー: トランセンド・ジャパン
- 発売日: 2010/02/17
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購入当初もソフトのダウンロード販売はあったが、まだまだ製品版も需要もそれなりにあったように思う。
今は、ソフトもダウンロード販売が主体になり、音楽や映画も配信(モノによってはダウンロード販売)でたのしむことができる。
製品版よりダウンロード販売
かく言うワタクシも、今は「ダウンロード販売派」である。
少し前までは「現物があるほうが安心」という感覚があったが、今では手間もスペースもいらないダウンロード販売が大好きである。
それにしても、映画(配信)のレンタルもできるのだから、すごい時代になったものである。
便利を得るかわりに何かを失う
ただ、気になるのは「自分の目で探す機会が減ってくる」ということである。何を選ぶにしろ、ネットの場合、どうしても「他人の声」が目に入ってしまう。
たとえば、Amazonで映画を選ぶ時も、レビュー内容を見ないようにしていても、☆の数やレビュー数は目に入ってしまう。
目利きのようなたのしみ&探すたのしみが、狭まっているのではないか―そう感じることがある。
「便利を得るかわりに何かを失う」おそらく多くのモノや事がそうなのだろう。時々そんなことを考える。
Transcend ポータブルCD/DVDドライブ
今日はワタクシの使っているポータブルDVDドライブを紹介しよう。
使っているのはこれだ。
TranscendのポータブルCD/DVDドライブ「TS8XDVDRW-K」である。もう3年以上使っているので旧型になってしまったが、ここまでトラブルなく使うことができている。
今のモデルはスリムになり、Windows10にも対応している。
画像は白のモデルだが、黒もある。
Transcend ポータブルCD/DVDドライブ
ワタクシの使っている旧モデルは黒で、いうなればピアノブラック系の黒だ。
そう、やたらと指紋が気になるカラーである(それが嫌なので、ワタクシは購入時についていたフィルムを貼りっぱなしにしている)。
Transcend ポータブルCD/DVDドライブ 2年保証 TS8XDVDRW-K
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バスパワー式なので、パソコンにつなぐだけで使うことができる。ただ、それなりに電力が必要なので、ノートで使う場合は注意が必要だ。
この商品には二股のUSBケーブルがついている。USBポートに1つ挿して電力が足りないようであれば、もう1つ挿すという仕組みだ。
ちなみにワタクシは、直接PCに接続せず、こうしたハブを間につけて使っている。
ACアダプターつきのUSBハブだ。PCのポートも1つですむのもいいところだ。
エレコム USBハブ 2.0対応 4ポートNintendo Switch 動作確認済み ACアダプタ付 ブラック U2H-AN4SBK
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抜群に面白い自転車映画「プレミアム・ラッシュ」
「プレミアム・ラッシュ」をみた。
これは痛快!非常に面白かった。
プレミアム・ラッシュ
「プレミアム・ラッシュ」は自転車で配達物を届ける、いわゆるメッセンジャーが主役の映画だ。
いかに速く届けるかが勝負の世界、道路のルールなんてあってないようなもの。街中をめちゃくちゃな走り方をしていくのだが、これが気持ちいいのなんのって!
上の予告編をみていただければ分かると思うが、カット割り・カメラワークが抜群にユニークだ。特に、疾走シーンでのローポジション、ローアングルからのカットは、失神しそうなぐらいにド迫力だ。
配達物をめぐって、自転車VS車、警察とのバトルはたまらない面白さがある。非常に痛快で、スカッとした気分になれる作品だ。
交通ルールは無視
この映画、あくまでフィクションの世界と考えてたのしむのがオススメだ。
交通ルールはあってないようなものだし、車に乗っている人にとっては「やめてくれ!」と思うようなシーンも多い。
映画には、「その作品の文法」がある。たいていは序盤で提示されるので、それに乗っかったほうが断然たのしめるというわけだ。
「ザ・ウォーク」もおすすめ
この映画で主役を努めるジョセフ・ゴードン=レヴィットは、「ザ・ウォーク」でも素晴らしい演技をしている。
地上411メートルの高さで綱渡りをした男の実話映画である。
ジェットセットラジオ
この作品をみていたら、かの名作「JSR」こと「ジェットセットラジオ」を思い出してしまった。
ジェットセットラジオ PS3、PS Vita、Xbox 360バージョン紹介ムービー
敵との追いかけっこ、街中を縦横無尽に走る姿からJSRを思い出したのである。
完全犯罪はいかにして実行されたのか「インサイド・マン」
今回は、完全犯罪をテーマにした映画「インサイド・マン」を紹介しよう。
この映画、男が「完全犯罪を実行した」と宣言するところから始まる。2時間超の作品だが、みているとあっという間に時間が過ぎていく。非常によくできた作品だ。
完全犯罪はいかにして実行されたのか
映画でも小説でも、「完全犯罪」が成立するものは非常に少ない。この作品の面白いところは、冒頭の宣言のあと、時間が巻き戻り、犯罪のはじまりから展開されていくところだろう。
どのように完全犯罪を実行したのかがわかるのである。これは面白い!そんな作品である。
警察からも犯人からも目が離せない作品
この作品は、主に警察側の視点でストーリーがすすんでいくのだが、「完全犯罪の実行」という軸があるので、犯人側からも目が離せないのが特長だ。
警察と犯人グループとの駆け引きも抜群に面白い。
俳優陣も、デンゼル・ワシントン, クライヴ・オーウェン, ジョディ・フォスター, クリストファー・プラマー、ウィレム・デフォーと実力派ぞろいで、豪華キャストをたのしむのもいい作品だ。
ぶっ飛んだ設定のヒューマンドラマ「刺さった男」
今回は「刺さった男」を紹介しよう。
後頭部に鉄筋が刺さり、身動きが取れなくなってしまった男が主役の映画である。
刺さった男
どんな映画かは、この予告編をみていただくと非常に分かりやすい。
あ……頭に……鉄筋が刺さっているうううううううううう!映画『刺さった男』予告編
いかにも「ワンアイデア」でつくられた作品っぽい感じだが、先に言っておこう、この作品は非常に考えさせられる映画である。
生きる価値とは何か?
「刺さる男」は前半はライトな感じだが、次第にシリアスな展開になっていく。全編を通してみると、なんともいえない重さが漂う作品だ。
人はいざというとき、人間性や価値観が露わになる。後半の問いかけは実に深い。
コメディではないので注意
この映画、設定自体はコメディっぽいところもあるが、作品全体としてはシリアス寄りだ。
重くなりがちなヒューマンドラマを、設定を変えることによって見やすくした―そんなタイプの作品だ。
なので、実際にみてみると、パッケージやあらすじから受ける印象とはずいぶん違った感想になると思う。ワタクシ的には、十分「あり」な作品だ。
ロマン・ポランスキー「ゴーストライター」
今回は「ゴーストライター」を紹介しよう。
ロマン・ポランスキー監督によるサスペンス作品だ。
ゴーストライター
「ゴーストライター」は、元首相の自伝執筆を請け負ったライターが主人公の映画である。
ミスリードを誘いすぎの予告編で、日本版はこんなことばっかりしているなとあきれるばかりだが、映像の雰囲気は伝わるのではないかと思う。
実際の作品は、全体が静かなトーンでまとめられており、極上のサスペンスに仕上がっている。全編を通してみると、天候の使い方が非常に面白い作品だ。
ロマン・ポランスキー
さて、今回はロマン・ポランスキー監督作品について少し話をしよう。
氏の作品として絶対に欠かせないのが「ローズマリーの赤ちゃん(1968)」だろう。
ホラーに分類されることも多いが、普通のホラーのイメージで見ると度肝を抜かれること間違いなしの作品だ。
Rosemary's Baby (1968) - Trailer
全編に不気味な空気が漂っており、じわじわと心に来る怖さがある。
もちろんチャイナタウンもはずせないところだ。
生々しさと独特の空気感がたまらない、ハードボイルドものの傑作である。
ロマン・ポランスキー監督の作品は、全編通じての空気感とトーンが本当に素晴らしい。言葉やアクションなくとも、その作品の世界へといざなってくれる。
今回紹介した作品はどれも面白いので、興味のある人はぜひみてほしい。