今さらながら齋藤孝氏の「三色ボールペンで読む日本語」を読んでみた
今さらながら齋藤孝氏の「三色ボールペンで読む日本語」を読んでみた。
齋藤 孝氏の本
齋藤孝氏の本と聞くと、「粗製乱造」という言葉が思い浮かぶ人も多いだろう。もちろんワタクシのその1人だ。
読んでいると「これ、1ページですむ話じゃないのか?」とか「1冊の中で、何回同じたとえ話をするんだよ!」とか思う本、多いよな。
だが、それを差し引いても、この本はなかなかの良書ではないかと思う。
ワンアイデア
齋藤孝氏の本は基本的にワンアイデア、1つの思いつきから書かれているものが多い。
そこに、いろいろな話を結び付けて1冊にまとめるというスタイルだが、「ワンアイデア」がスベッてしまうと、とたんにしょうもない1冊になるように思う。
たとえ話が的確でないことも多く、薀蓄もさほどではない。つまり、ワンアイデアに価値を感じなければ、深みがあまりない本―それがワタクシが氏の本に持つ印象だ。
これは2012年の本だが、齋藤孝氏のフットワークの軽さがよく出たタイトルだ。話題になったフレーズがあると、すぐにのっかる、このたくましさよ・・・。
三色ボールペンで読む日本語
そうそう、「三色ボールペンで読む日本語」の話である。
ワタクシはこの本の内容を誤解していた。というのも、タイトルからして「日本語の解釈をたのしむ本」だと思っていたのだ。「ボールペンを使うと、文章をより深く味わえるよ」みたいな。
だが、実際は、読書術が書かれた本だ。本を読むたのしさ、読み込むおもしろさが存分に書かれている。
次回につづく。