talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

圧巻の演奏に心が震える「オーケストラ!」

オーケストラ!」を見た。

オーケストラ! (字幕版)

まったくもってひどい邦題&ジャケットだが、作品自体は大変にいい。

圧巻の演奏!心が震える作品

なんという作品なのだろう。思い切り感動してしまった。ストーリー的には王道だろうが、この作品は絶対に見る価値がある。


Le Concert (2009) Trailer

30年前の事件を機に、つらい人生を送ってきた楽員たち。それぞれの人生、思い、夢の続きがここにある。圧巻の演奏に心が震える作品だ。

Le concert

原題は「Le concert」だ。作品を最後までみれば、間違いなくこのタイトルしかないことが分かるだろう。同時に邦題の「オーケストラ!」というタイトルが、いかにありえないかということが分かると思う。

この作品は「オーケストラもの」ではないし、テーマ自体もオーケストラではない。

邦題のひどいのはこの映画にはじまったことではないが、邦題のつけ方って分かりやすくするのではなく、騙しなんだよな。


映画『オーケストラ!』予告編

これが日本版の予告編だ。上で挙げた海外版に比べると、ラスト近辺のひどさが際立っているのが分かると思う。邦画のつくりをそのまま持ってきたような構成だ。

スリードを誘う部分が多すぎるし、いちいちキャラクターづけをするんだよな(そのキャラクターづけも適当)。

なんというか日本はもう予告編の作り方のマニュアルのようなものがあるのだろう。つくりかたがいちいちバラエティーのノリなんだよな。

構成のうまい映画

作品全体としてはシリアスというよりも、随所でややコメディっぽいテイストや展開が入る。作品のテーマ自体はかなり重いのだが、このつくりのおかげでラストまで一気に見ることができる。大変にみやすい作品だ。構成がうまいなあ。

ただ、コメディっぽいテイストは好みが分かれるかもしれない。楽員たちをみて「そんなことしている場合じゃないだろう」と思う場面もある。だが、ぜひ最後までみてほしい。

見終わったときにはこの構成だからこその感動だと気付くだろう。見るときは、ぜひ画面の中で起こっていることに身をまかせてほしい。開始30分でこの映画のスタイルがわかってくるはずだ。オススメの映画だ。

 

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