せっかくだから、憑依されるところをライブ配信してみるぜ!「ポゼッション・エクスペリメント」
今日は、最近見た中で残念だった映画を紹介しよう。
ポゼッション・エクスペリメント
「ポゼッション・エクスペリメント」である。
ホラー映画好きな人なら、タイトルをみただけでピンとくるだろう。何かのタイトルに余分な言葉をくっつけたような題名は、ハズレの確率が非常に高いのだ。
この作品でいえば、「ポゼッション」という有名タイトルに、余計な言葉をつけている。こりゃあ、地雷の確率が高いですぞというわけである。
それを承知で踏みにいったら、やっぱり地雷だった・・・そんな作品だ。
憑依されるところをライブ配信するぜ!
エクソシストものだが「悪魔に憑依されるところをライブ配信しよう」というところが新しいところだ。
エクソシストものというと、女性が憑依されるものが多いが、この作品は男性が憑依される。ちょっとめずらしいパターンだ。
だが、この映画をみると、なぜ「女性が憑依されるものが多いのか」がよくわかる。
憑依されてどうなるか
エクソシストものの1つのみどころに、憑依された人間が豹変するというのがある。
本人とは思えない声でしゃべるようになり、表情も尋常でなくなる―もとの姿と違えば違うほど、そのギャップに恐怖を感じる。
だが、この映画ではそれがすべて裏目に出ている。悪魔に憑依されて野太い声になるのだが、この男性によく似合っているのである。
顔も、憑依された後のほうがかっこよくなったという、本末転倒っぷりである。
なよっとした印象だった主人公が、たくましく男らしくなったのである。
こう書くとギャグのようだが、作中では大真面目なので、非常に困った作品である。
ホラーの根本がズレている?
エクソシストものに定番のシーンも出てくるが、そのどれもが上っ面をなぞったような感じで、非常に残念な作品だ。
「こうしておけば、ホラーっぽいんじゃね?」で作られたホラーとでも言おうか。どうにも、ズレを感じる作品である。