talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

久坂部羊「まず石を投げよ」、井上夢人「ラバー・ソウル」

今日は、最近読んだ本を書いてみよう。

久坂部羊「まず石を投げよ」

まず石を投げよ

久坂部羊先生による医療ミステリである。

「BOOK」データベースによる紹介をピックアップしてみよう。

外科医・三木達志は医療ミスを告白し、患者の遺族にみずから賠償金支払いを申し出た。これに究極の誠意を感じたライター・菊川綾乃は取材に乗り出すが、「あれは殺人だった」との手紙が舞い込む。不倫、自殺、テレビでの医師を使った心理実験、墜落願望。現代人の闇をえがく医療ミステリー。

 ―とあるが、これを読んで気づく人もいるだろう。そう、「この物語の焦点はどこなんだ?」ということである。

久坂部羊先生の作品は面白いものが多いが、この作品に関しては「とっ散らかったまま終わってしまった」―そんな印象だ。

これは本当に久坂部羊が書いたのか

某所のレビューに「これは本当に久坂部羊が書いたのか」とあったが、ワタクシも同感だ。

特に違和感があったのが、薄っぺらいキャラクター設定と安っぽいドラマ演技。2008年の作品ということを抜きにしても「こんな書き方をする作家だったかなあ」と感じた。

まあ、ゴーストがいるわけではないと思うが、練りこみ・追いこみが足りない印象だ。

まず石を投げよ

まず石を投げよ

 

 

井上夢人ラバー・ソウル

ラバー・ソウル (講談社文庫)

続いては、井上夢人ラバー・ソウル」である。

こちらも「BOOK」データベースによる紹介をピックアップしてみよう

幼い頃から友だちがいたことはなかった。両親からも顔をそむけられていた。36年間女性にも無縁だった。何度も自殺を試みた―そんな鈴木誠と社会の唯一の繋がりは、洋楽専門誌でのマニアをも唸らせるビートルズ評論だった。その撮影で、鈴木は美しきモデル、美縞絵里と出会う。心が震える、衝撃のサスペンス。

この作品、面白いのは間違いない。ただ、評価が大きく分かれそうな作品だ。

非常によくできているのだが、ワタクシ的には、これは「禁じ手」だなあ。だけど、面白いからなあ・・・(汗)。

ラバー・ソウル (講談社文庫)

ラバー・ソウル (講談社文庫)

 
ラバー・ソウル

ラバー・ソウル

 

 

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