ダスティン・ホフマンとジョン・トラヴォルタが競演「マッド・シティ」
「マッド・シティ」を見た。
これは非常に痛烈な作品だ。メディアや人間の本質を見事なまでに描いている。
こうしたテーマの場合、やたら重々しい雰囲気になったり厳かになったりしがちだが、このマッド・シティは軽妙なタッチですすんでいく。そう、大変に見やすいのだ。
ジャンルとしては「社会派」という分類になるだろうが、エンターテイメント作品の感覚で見ることができる。見終わった後には、テーマについて考えさせられる。映画の中の各シーンの意味がわかってくる。大変にいい映画だ。
ジョン・トラヴォルタ
マッド・シティは、ダスティン・ホフマンとジョン・トラヴォルタの競演にも注目だ。ダスティン・ホフマンはもちろんだが、この映画のキモはジョン・トラヴォルタだ。
クビにされた警備員を演じているのだが、これがもうハマリすぎなのだ。見る前はこういった役はあわなさそうなイメージだったが、これはすごいね。本当はこういう人なんじゃないかというぐらいに、ハマリまくっている。
マッド・シティは、エンターテイメントの皮をかぶった風刺作品というのが正しいのかもしれない。ある意味、昔の絵本や童話のようなものかもしれない。「人間」が書かれていたものな。どうでもいい話だが「絵本はかわいい」っていう風潮はよくないと思うの。
ダスティン・ホフマン
ダスティン・ホフマンといえばよい作品がたくさんあるが、今回はこれを挙げてみよう。
Midnight Cowboy - Trailer - HQ
そう、「真夜中のカーボーイ」だ。1969年の映画だが、今見ても響くものがたくさんある映画なので、ぜひ見てほしい。音楽も映像も本当に素晴らしい。今のクリア感あふれるキレイな映像や音楽もいいが、こうした作品をみるたびに、この時代ぐらいの映像と音楽の味で進化が止まっていてもよかったのかもしれないなあと思うことがある。