talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

今田たま「家族がいなくなった日 ある犯罪被害者家族の記録」

深く考えさせられる作品に出会ってしまった。

家族がいなくなった日 ある犯罪被害者家族の記録 (ぶんか社コミックス)

今田たま「家族がいなくなった日 ある犯罪被害者家族の記録」だ。

強盗殺人事件で父親を失った作者によるノンフィクションエッセイである。

ある日突然、被害者家族に

物語は、作者の今田たまさんが最愛の父を失うところからはじまる。

これ以上ないというぐらいに理不尽な理由で殺された父。悲しみ、絶望、そしてほんの少し前を向けるまで。

この本は、ある日突然、被害者家族になってしまった家族の記録である。

心に深く突き刺さる作品

読んだ感想を書いてみよう。

ここまですさまじい作品とは・・・と正直驚いている。

というのも、この作品はマンガなのだが、絵に少々癖がある。昨今のマンガに比べると、稚拙な印象を受ける人もいるだろう。

Kindleでは最初の数ページを試し読みできるが、「・・・えっ!?」と思う人もいるかもしれない。

正直に言うと、ワタクシもそうだった。だが、実際に読み始めてみて、考えが変わった。

これほど感情があふれ、これほど心に突き刺さる絵があるだろうか。

そう、作者の思いや感情がビンビンと伝わってくるのである。

伝わる絵、心に突き刺さる絵といっていいだろう。技術だけでは語れない、まさに一筆入魂の作品だ。

多くの人に読んでほしい作品

この作品は、感情がとことんリアルだ。加害者への感情も、これは小説でもドラマでもないんだということを感じさせられる。

そして、生きるということ、人間というものをとことん考えさせられる。

ぜひ多くの人に読んでほしい作品だ。

 

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