talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

「スポットライト」に見る予告編の違い

スポットライト」を見た。これはいい映画だ。多くの人にぜひ見てほしい作品だ。

スポットライト 世紀のスクープ (字幕版)

先に言っておくが原題は「Spotlight」だ。「世紀のスクープ」という部分は例によって日本版で勝手につけられているタイトルなので、完全に無視してほしい。

「スポットライト 世紀のスクープ」と言われたら、ほとんどの人が「どんなスクープがあるんだろう」と見てしまうだろう。だが、この映画の場合は、それがメインではない。この映画で語られているのは、様々な「Spotlight」なのだ。これが軸なので、これから見る人はぜひそれを意識して見てほしい。


映画『スポットライト 世紀のスクープ』予告編

予告編もなんともB級っぽいつくりにされているが、映画の出来は非常にいい。それにしても日本版の予告は本当にひどい。せっかくなので、海外版と比べてみよう。言葉はわからなくても雰囲気の圧倒的な違いが分かるはずだ。


Spotlight TRAILER 1 (2015) - Mark Ruffalo, Michael Keaton Movie HD

当然のことながら、作品の雰囲気を忠実に再現しているのはこちらのほうである。当たり前の話ではあるが、日本版の予告のように最初に「~賞受賞」だとかアホなこともしていない。このまま日本語訳にするだけでいいところを、意味不明な改変をしてB級に仕立て上げるセンスはまったくもって謎である。

誰に感情移入をしても見ごたえがある

様々な感情が交錯するものの、全体としては静かにまとめられた映画だ。だが、全編にぴんと張り詰めた空気がある。128分とやや長めの尺の映画ではあるが、グッと引き込まれ、時間を忘れて見入ってしまうこと請け合いだ。キャストも大変にすばらしく、誰に感情移入しても見ごたえのある作品だ。最初にも書いたが、見る時はくれぐれも「スポットライト」というタイトルだけを意識して見てほしい。

 

広告