この2人、何かおかしい・・・「ノック・ノック」
「ノック・ノック」を見た。イーライ・ロス監督の作品である。
イーライ・ロス監督は、ホステルをはじめ、キャビン・フィーバー、最近ではグリーン・インフェルノなど、大変に趣味が悪く、イカれた作品を手がけてきた監督だ。そう、ワタクシの大好物である。そんなわけで期待しながら見てみたわけだが・・・
この2人、何かおかしい・・・
ノック・ノックはヴィジットスリラーとでも言おうか、突然訪ねてきたこの2人、何かおかしい・・・という映画である。
予告編ではこの作品の面白さが伝わりにくいかもしれないが、本編をみても同じ感想だ。なんというか、どうなんだ、これ。
やろうとしていることはわかる
いやぁ、わかる!やろうとしていることはわかる・・・のだが、これはひどい。ほぼ原案のまま突っ走ってしまったというか、どうにも脚本を追い込まずに仕上げてしまったような印象だ。非常にもったいない作品だ。
主役のキアヌ・リーヴスをはじめ、キャスト陣の熱演ぷりもいいし、ちゃんと趣味が悪いし、ちゃんとイカれているのだが、妙な間があくシーンが多く、なんというか無理矢理完成まで持っていったような感じを受けてしまう。
突然の訪問者モノ
突然の訪問者モノはインパクトがある作品が多い。ワタクシはノック・ノックをみながら次の作品を思い出してしまった。まずは「ストレンジャーズ」だ。
突然の訪問者モノだが、これはかなりヤバイ。謎の少女が「タマラはいますか?」と訪ねてくるところからはじまるのだが、初っ端から尋常でない雰囲気があり、めちゃくちゃに怖い作品だ。
ノック・ノックの「この2人何かおかしい・・・」的な展開はファニーゲームを彷彿とさせる。
不快度指数MAXの映画だ。訪問者モノではないものの、初対面からだんだんと理不尽さがエスカレートしていくものに、ミザリーがある。
ノック・ノックに出てくる場面は、これらの作品を思い出させるような部分があった。こうしたインパクトがある作品があるジャンルは作るのが難しいと思うが、それをおいても、ノック・ノックはやや厳しめの作品だ。
ジャンルとしては、サイコスリラーあるいはヴィジットスリラーというよりも、「エロティック・サスペンス」というほうが近いのかもしれない。