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talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

脱獄不可能な監獄を驚くべき方法で突破する 吉村昭「破獄」

懐かしい

今回は吉村昭先生の「破獄」を紹介しよう。

破獄 (新潮文庫)

これは圧巻の1冊だ。

4度の脱獄に成功した男を描く

「破獄」は、犯罪史上未曽有の4度の脱獄に成功した囚人をテーマにした作品だ。作品では「佐久間清太郎」という名前で出てくるが、実在の人物がモチーフだ。

先日このブログで紹介した「羆嵐」と同じく、小説という形はとっているが、ほぼノンフィクションといっていい作品だ。

doll3.hateblo.jp

「脱獄不可能」な監獄を驚くべき方法で突破する

作中、佐久間清太郎は、どう考えても脱獄不可能な状況を信じられない方法で破っていく。ワタクシは読んでいてあまりのすごさに震えがきてしまった。

 「時代」が書かれた1冊

破獄は、佐久間清太郎が軸ではあるが、全体をみると登場している場面はさほど多くない

全体としては、戦中・戦後という「時代」が多く書かれているように思う。これが圧巻で、学校では習わない世界がここにある。作品のテーマとしては、むしろこちらがメインという観もある。

吉村昭先生

吉村昭先生の作品は本当にオススメだ。描写が大変に的確で、読みやすい・分かりやすいだけでなく、時代の空気が今そこにいるかのように伝わってくる。

この作品は、佐久間清太郎を中心に様々な人物が出てくるのだが、誰もがことごとく人間らしい。「小説に昇華する」というのは、こういうことを言うのだろう。ぜひ多くの人に触れてほしいと思う。

読んでから知る

さて「破獄」である。佐久間清太郎は、絶対不可能と言われた網走刑務所を脱獄するのだが、博物館網走監獄には、当時の脱獄シーンを再現しているオブジェがある。

だが、まだ見ていない人は「破獄」を読んでから見たほうが絶対にいい。衝撃が桁違いだ。

破獄 (新潮文庫)

破獄 (新潮文庫)

 

 

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