talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

「何がジェーンに起ったか?」これは最高にすごい映画だ

何がジェーンに起ったか?」を見た。これは最高にすごい映画だった。大傑作だ。

何がジェーンに起ったか?(字幕版)

パッケージを見て仰天する人もいるだろう。右上になにやら普通ではなさそうな人がいるが、これがジェーンである。それはもうひどい顔であるが、この写真はまだマシなほうだと思う。本編ではもっと強烈だ。

あの人気子役は今・・・


What Ever Happened To Baby Jane trailer - 50th Anniversary

この予告編の最初のほうに出ている少女が、昔のジェーンだ。それが上のパッケージのように醜悪になってしまっているのだから、まさに「何がジェーンに起ったか?」である。ジェーンがアップになるシーンは下手なホラー映画より迫力がある。

だが、これで魅せるのだから、どれだけすごい映画なのかということである。

こんなことを書いておいて言うのもなんだが、正直、ワタクシもパッケージで思いきり敬遠していた。「この濃いおばさまが主役?見るのきつそうだなあ」と思っていた。だが、断言していい。これは抜群に面白い映画だ。

映画の醍醐味がいっぱいにつまっている

「何がジェーンに起ったか?」は、ジャンルとしてはサスペンスになるだろうか。モノクロ映画だ。白いおばさまが主役だが、コメディとかではない。むしろ逆だ。このおばさま、ジェーンはめちゃくちゃに怖い。

この作品は完成度が非常に高いが、何をおいてもジェーン役のベティ・デイヴィスだろう。圧巻の役作り、恐るべき演技力に驚く。小細工ナシでここまで魅せられるすごさをぜひ体感してほしい。

もちろん映画としてのつくりも抜群だ。古典の一言ですませてしまうのは本当にもったいない。これも映画の教科書といってもいい作品だと思う。

古い作品は、今とテンポが違ってゆったりしているといわれることも多いが、この作品はテンポもいいので、モノクロという点さえクリアできれば誰でも楽しめると思う。

サスペンスとして楽しむのもよし、人間ドラマとして楽しむもよし、すさまじい演技を楽しむもよしの作品だ。

粋な邦題

それにしてもこの邦題ですよ、すばらしい。現代が「What Ever Happened to Baby Jane?」なので、ほぼそのままの訳だが、「ベビー・ジェーン」ではなく「ジェーン」にしたところが乙である。

意味的には「ベビー・ジェーン」のほうがいいことは間違いないが、日本語的な言葉の響きや語呂を考えると「ジェーン」のほうがしっくりくるし、美しさもある。昔の映画は、こういうところも粋ですな。

 

doll3.hateblo.jp

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