talkingdoll

カメラとへんてこなものを愛するフリーランス。カメラ、映画、へんてこなどのネタをつぶやきます。

これは不穏だ。ウィリアム・フリードキン監督「BUG/バグ」

BUG/バグ」を見た。

BUG/バグ (字幕版)

パッケージから分かるとおり、ちっともまともではない映画だ。パッケージも不穏だが、本編も初っ端からなにやら普通ではない雰囲気が漂っている作品だ。

あの「エクソシスト」のウィリアム・フリードキン監督の作品である

この映画は、ホラー映画の金字塔「エクソシスト」の監督ウィリアム・フリードキンによるものである。エクソシストの監督というと、ホラー界の巨匠というイメージを持つ人もいるかもしれないが、フリードキン監督は映画界の巨匠である。かの超名作「フレンチコネクション」を手がけたのもフリードキン監督だ。

どうでもいい話だが、フリードキンと聞くたびに、ワタクシがスズキコージズキンを思い出してしまうのは内緒だ。

BUG/バグ」とは


『BUG/バグ』 日本予告篇

もうなんというか、通常シーンの段階からエクソシストっぽい映像である。まさにウィリアム・フリードキン監督という感じの画(え)づくりだ。フレンチ・コネクションもそうだが、不穏なような、そうでないような空気感は抜群にすごい。

さて、BUG/バグだがストレートに捉えるのであれば、コンピューターのバグではなく「虫」のほうのバグである。日本でのタイトルは「BUG/バグ」だが、もともとのタイトルもBugである。

BUG/バグ (字幕版)

BUG/バグ (字幕版)

 

 フリードキン監督の作品は、謎かけがひとつのキーワードになると思う。「伏線は1つ残らず回収しました」というスタイルではなく、投げっぱなしの部分もある作品づくりである。

これこそが考察するたのしみで、映画を見終わった後「あれはどういうことなんだろう」とあれこれ考えたり調べたりするのが面白いのだ。

すべてが解決して見終わった瞬間にスカッとする映画もいいが、フリードキン監督の作品のような作品もワタクシは大好きだ。

そんなわけで、タイトルも額面どおりでない部分があるような気がするし、ないような気がする。まさに「不穏な空気があるようなないようなシーンづくり」をするフリードキン監督の術中にはまってしまっているのかもしれない。この作品、ワタクシはかなり好きだ。

キャストも絶妙で、「不穏なのかそうじゃないのかどっちなんだ」という人選がステキすぎてたまらないものがある。

せっかくだからエクソシストにも触れるぜ

ウィリアム・フリードキン監督の「エクソシスト」にも触れておこう。バージョンはあるが、なんといってもスパイダーウォークだろう。


SPIDERWALK SCENE FROM THE EXORCIST

何度みてもぞぞ~っとくるカメラアングルにシーン構成である。っていうか、これほんとにヤバイな。こういう見せ方の巧みさもフリードキン監督の魅力だ。エクソシストは本当に怖い。

ホラー映画には様々なタイプがあるが、エクソシストは間違いなく、心にいつまでも残る怖さがある。やばい扉を開いてしまったという感のある怖さだ。名作と言われる要素が揃った作品でもあるので、ホラー映画が大丈夫な人はぜひ見てほしい。

doll3.hateblo.jp

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