趣味の中で殺伐。ルービックキューブの世界は怖かった。
何年か前、懐かしいなあと思って、ルービックキューブを買ってみた。
ルービックキューブ ver.2.0 【6面完成攻略書(LBL法)付属】
- 出版社/メーカー: パルボックス
- 発売日: 2013/02/21
- メディア: おもちゃ&ホビー
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ルービックキューブも日本に入ってきてから長いし、なんとなくまったりとした愛好家が多いんだろうなあと思っていたが、はじめてみたら驚いた。
すげえ殺伐としている。
ワタクシ、思わず失神しそうになったよ。
なんでこんなにギスギスしているのか
ちょうどその頃は、ファン同士で配色についてもめているときだった。
それまで日本のルービックキューブは海外のものと配色が違っていたのだが、数年前、日本版もそれにあわせることになった。
そのことで、ファン同士が「これからは世界配色。ついていけないのは老害」「慣れ親しんだ日本配色が好きで何が悪い」といったことを、それはもう酷い言葉で言い争うことになったのだ。
ちなみに世界配色とは、海外のルービックキューブの配色のこと。日本が海外配色にあたって、世界配色と呼ぶ流れになった。
ワタクシにはそれが古参と新参の争いのようにみえた。歴史のあるルービックキューブのサイトも、世界配色にこだわる人からボロクソな書き込みをされたりしていた。
ランクがついてしまった弊害
キューブの世界がやっかいなのは、ただ揃えるだけではなく、今は「いかに速く揃えるか」を競うスピードキュービングが主流ということだ。
つまり、何を言っても「で、君はタイム何秒なの?」で決着がついてしまう(実際は平均タイムを聞くことが多い)。
本来はパズルであり、「速く揃える」のはたのしみ方の1つのはずなのに「速くなってから言いなよ」的な空気がすごく感じられるのね。そりゃないよなあと思った。
趣味の世界ではっきりとランクがついてしまうのはどうなんだろう。速さを競ってない人が配色の話をしていても「で、何秒なの?」で話がついてしまう。純粋なパズル愛好家は、ここには居づらいだろうなあと思った。
ちなみに、速く揃えることをしたい人たちはルービックキューブではなく、中国製のキューブを使うことが主流だ。回転が軽くコーナーカットもよく、どんどんとブラッシュアップされている。数年前の名キューブでも、今はもう通用しないぐらいにキューブの完成度があがっているらしい。
海外は明るい感じがあっていい。こうしたホビーやゲームの世界でも、日本とは楽しみ方の空気が違う気がするのはなぜだろう。
Rubik's cube world record average: 6.45 seconds
ジョギングや市民マラソンのようにいかないものか
タイムが出るとしても、市民マラソンのようにもっとおおらかにいかないものだろうかと思う。順位にこだわりたい人もいれば、自分の中でのタイムにこだわりたい人、完走を目指す人、様々な取り組み方があってもいいのになあと思った。
ワタクシはもともとパズルは好きだったが、ルービックキューブはもういいやと思った。パズルだったら、スライドパズルとか揃えて形をつくるパズルとか、そういうパズルの世界はまさしくワタクシがイメージしていたような愛好家の方々が多いように思う。
匹見パズルは大変に面白い。パーツを並べ替えて、問題にあるシルエットをつくるわけだが、これがなかなか難しくて面白い。できた時は、思わず写真を撮ってしまうぐらいに感動する。
上で挙げたパズルは箱に入っているのだが、入れ方をちゃんとチェックしておかないと、遊び終わったあとに箱に戻せなくなることもあるから注意だ。問題も豊富でオススメのパズルだ。